山形の在来野菜「雪菜」の床寄せ

「雪菜」は、全国的にもめずらしい雪の中で育つ軟白野菜。
そしてそれは、2回収穫される。
米沢市上長井地区の特産品。
そのルーツは、上杉鷹山の時代までさかのぼる。
2005年 スローフード協会「味の箱舟(アルカ)」に認定された。
http://www.slowfoodjapan.net/blog/hinmoku/yukina

その一回目の収穫と床寄せ(収穫した雪菜を、わらや新聞紙や土で囲って寒風や凍害から守る)の様子を、米沢市上長井雪菜生産組合前組合長 吉田昭市さんに案内してもらい撮影して来た。


60cmほどに成長し、収穫を待つ雪菜


収穫中の高津孝太郎さんの畑


収穫した雪菜は、束にし床寄せする畑に運び易いように、何カ所かに集める。


忙しい作業の中、無理を言って高津さんご夫妻の写真を撮らせてもらう。


床寄せのために一カ所に、並べて立てる。


床寄せ作業中の吉田繁さん、シブイ!


案内して頂いた吉田昭市さんの畑


床寄せされた雪菜。 後は雪を待つだけ。


床寄せのために集められた雪菜。 藁で被う前の雪菜の白い茎が美しい。 私には、貴婦人の白い腰に見えてしまった。 なんともムフフなんです。


雪菜はその後、1.5m〜2mほど積もった雪の下で自らの葉を栄養にし、とう(花茎)を伸ばす。そして、床寄せから約45日ほど経った頃から二回目の収穫です。その時雪菜の食材としての量は、4分の1から5分の1になっています。
「雪菜、今でもパリパリして瑞々しくておいしいのにね。わざわざ量を減らすなんて、もったいなくありませんか」って吉田さんに質問してみた。そしたら、「今の時期は、もっと食べる野菜があるから雪菜を食べなくてもいい。雪菜の旬は、やっぱり雪の中でとうを伸ばした正月過ぎだ」って・・・。

ピリッと辛い、「雪菜のふすべ漬け」そのふすべ漬けを使った郷土料理「冷や汁」。贅沢で、最高においしいんです。

ありがとうございました。